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導入事例

人と文化をつくり、PDCA実践ができる強い事業部へ。

NTTデータ先端技術株式会社 様

社名 NTTデータ先端技術株式会社 様
研修対象 営業部門(&開発部門&スタッフ部門)
実施内容 組織強化タスク
主テーマ ビジネスの「見える化」「考える力」
研修ご担当 副事業部長 土江様・木村 様

タスク(研修)導入の背景

まずは営業を何とかしたい。
しかし、組織課題が山積みだった。

NTTデータ先端技術は、オープン系のITシステム基盤に関するテクニカルコンサルティング、システムインテグレーション、及び製品販売とそのサポートを事業の柱として、信頼性の高いITシステム基盤をお客様に提供することを目指しています。

当社は、14年目と比較的若く、中途採用と新卒採用が入り混じっている会社です。今までは、成果や実績を上げるために即戦力の中途採用が中心でした。ただ、転職者が中心ということもあり、共通の営業文化や長年培ってきたようなDNAがありません。教育に関しても、営業に対して何をやるべきか、という基礎的なものが無い状態で、あっても開発系のスキルやテクニック的なものです。つまり、組織として非常にばらつきがあるため、何か「合わせる言語」のようなものがないと、組織的に成果を上げていくには厳しいと感じていました。

そこで、まずは営業部門を何とかしたいと思いました。当初は営業に加えて、営業視点が不可欠な開発部隊にも、営業活動を体系づけて捉える営業ゲームと、優秀な営業の思考プロセス理解の仮説トレーニングを研修として導入しました。

結果、営業活動の全体像把握、経験や感覚の整理と共有など成果も見られましたが、それ以上に各自がやらなければいけないことが浮き彫りになったとともに、営業と開発の認識・意識のばらつき、組織としての課題が山積していることも分かりました。属人化しやすい状況下で、営業と開発の垣根をなくし、横串をさして組織全体で共通認識を持って活動しなければならない転換期だったわけです。

「考動力研修」選定の理由

長いタスクを、一緒に考え一緒につくることで、本気になれる組織をつくる。

当社は、NTTデータの子会社ですが、風土や文化が少し違っています。当然、親会社の良いところはありますが、当社は中小企業ですし、大企業の風土や文化をすべて取り入れる 必要はなく、自分たちに合った風土や文化をつくっていければ良いと考えています。大企業ではできない小回りの利くサービスなどを、推進して行ければと思います。

まずは、当社の強みを生かす営業を推進することを作り上げていくことを模索する中で、当社に合うと思われる営業研修を行っている会社の1つがマーケットヴィヴィッド社(以下、MV社)でした。MV社は導入前から色々とヒヤリングを実施し、提案をもらっており、一緒に推進していくことができると思えることが大きかったです。実際に、研修導入を決めた後も研修を進めるなかでも何度も何度も議論し、進め方を確認していきました。

研修は、NTTデータから下りてくるものもありますが、MV社に知恵を借りながら、当社独自の文化・組織をつくっていこうという思いで、「本気になれる組織強化タスク」をスタートさせました。

1年間やってきた成果と振り返り

着実に成長はしてきた。
「見える化」共通認識もされてきた。

タスクスタート前の研修を通して明らかになった課題は大きく2点ありました。1つ目が、商談(案件)プロセスの認識が共通理解されていないことでした。案件創出から納品・検収までには段階があります。この各段階で行うべきことを、営業・開発に関わらず参加メンバーが曖昧に捉えていたということです。2つ目は、売上目標達成までのシナリオが描けていないということです。

目の前にある1つ1つの案件は、コツコツ頑張って積み上げるのですが、目標達成というゴールから逆算した案件の同時多重管理が弱いということです。そして、同じ時期に、SFA(商談プロセス管理ツール)を導入したこともあり、どのように入力を徹底させていくかということもテーマでした。

各自が能動的に仕掛けて考動できる組織にしていくためにも、バラバラの認識を統一していく必要があり、まずは曖昧なものを定義するところからタスクはスタートしました。参加メンバーの議論は白熱し、紛糾しました。今まで、感覚的にやってきたことなので、各自の考えがぶつかるのは当然ですが、とてもいい議論になったと思います。商談プロセスでは、SFAと連動して実態に即した定義づけができただけでなく、各自の役割や行動内容が明確になったことが非常に良かったと思います。

次に、最も弱いと感じていた目標達成から逆算した案件管理です。特に、コンタクト先の創出と案件可否判断(自社利益確保の視点からみた案件有無)です。伸びしろのある顧客を創出・拡大するために、キーマンをどう捉えるのか、いかに押さえていくのかを明確にしていきました。また、案件可否判断に関しても同様で、当たり前だよねと思っていたことも、人によってはできていないし、意識すらしていないことも、議論を通して共通認識・言語化できたことは良かったと思います。

営業と開発の共通認識をはかることを通して、ベースラインに立てたと思います。今までは、指示をもらう一方だったり、言われたままの仕事をしていましたが、自分なりの意見を言って、ビジネスを推進していこうとするマインドができてきました。当初懸念していたSFAは、推進するという意識は定着してきたと思います。課題だったものを「見える化」してきたことで、共通認識・理解が進んできたと感じています。また、我々マネジャー側にも気づきがありました。我々の経験で言ってきたことを細分化して体系的に整理して伝えなければいけない。営業・開発メンバーのためにやってきましたが、我々側にも足りないことがあるのに気づきました。そして、決めてきたことを定着させるためにも、我々と参加メンバー、MV社が三位一体で取り組めるかが何より重要だと感じています。

今後の課題とこれから1年の取り組み

PDACのP「計画」が弱い。
「見える化」されて、さらに根深い課題も見えてきた。

タスクをスタートさせて1年間経ち、着実な成長は見られるのですが、まだまだ成長過程です。これまで、商談プロセスの定義、関連する見える化、SFAの定着を推進してきましたが、まだ各自が使いこなしきれていません。「見える化」されたことにより、さらに根深い課題も見えてきたところです。

更なる課題は大きく2点。「計画」と「リスク管理」です。確かに、SFAの入力は定着してきましたが、簡単に入力して終了になっています。要は、入力した結果だけを見ていて、そこから逆算した計画が立てられていないのです。目標に対して、積み上げた結果を見るのではなく、これなら必ず目標達成できるよね、という逆算の計画を立てて欲しいと思っています。それは、営業だけではなく開発も同じです。

リスク管理に関して言えば、「案件可否判断の基準」はつくったものの、断ることができない。リスクがあっても受けてしまいがちです。受けないと次がないと思い、本当に受けなければいけない仕事なのかを判断できません。断った時の悪い影響は、その時だけに影響があると思ってしまっているのです。当社の利益や社内リソースを考えた場合に、いくらお世話になっているお客様でも、中途半端にうけてしまうことの影響を自身で確認し、上層部に上げる。そういうリスク管理をして対応しなければいけません。

いろいろと定義はしましたが、実際のビジネスにまだまだ活かされていません。決めてきた定義の本質的な実践はまだこれからです。また、自分の目標を達成しようとする気構えが不足していると感じています。目標に足りない分は、なんとなく上が達成してくれるだろうと思う節があります。何が何でも目標達成をさせ、事業部でも達成をさせるんだという意識や横の連携がまだまだ足りないと思っています。

これから1年の取り組みとしては、個々もそうですが、組織として目標達成をさせるための意志あるシナリオづくりだと思っています。今は、PDCAのP「計画」が弱いです。ビジネス環境は変わり続けているので、ただ動くのではなくて、どんなことが起こるのか、どんな準備をしなければいけないのか、こうしたらうまくいくのではないのかなど、目標達成を見据えて計画を立てることが重要だと思っています。PDCAのP「計画」がなければ、ただD「行動」しているだけになってしまいますし、振り返るC「評価」もできません。C「評価」は、P「計画」がなければ、良かったのか悪かったのか判断もできません。

そして、事業部全体で目標達成していくためには、組織の中間層であるミドルマネジャーがどれだけ「自分事」として捉えられるかだと思っています。個々の課題は、事業部全体の課題です。ミドルマネジャーがどれだけ意識を持って取り組めるかに懸かっています。ミドルマネジャーには、定義してきたものを活かす意識が出てきたので、巻き込みながら波及させていくことができれば良いと思っています。

MV社への今後の期待

事業計画をどう達成させるかを主眼に一緒にやっていきたい。

これまでの1年間は、今までどうだったか振り返って共通理解したところです。単発で終わらせないためにもこれからみんなでどのように組織をつくっていくか、文化をつくっていくか、そして会社全体に波及させていくかだと思っています。まだまだ1歩踏み出したばかりです。

これからも、当社のメンバーなのか?と思われるくらい入り込んでいただき、しっかり指導していただけたらと思います。その際には、「こうした方が良い」「こういう風にした方が効果がでる」など、遠慮せずにズバッと言って欲しいです。本気でやらないと時間が無駄になりますので、実践に即してやっていきたいと思います。その意味では、これまでの経験や事例などを生かして継続的にご提案していただければと考えています。そして、事業計画をどう達成するかに主眼を置き一緒に取り組んでいただきたいと思います。

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