東芝テック株式会社 様
導入事例
営業の醍醐味は熱意×戦略思考。国内外に通用する強い営業育成。
社名 | 京セラ株式会社 様 |
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研修対象 | 営業職 |
実施内容 | 営業ゲーム、仮説トレーニング、研修サポート |
主テーマ | 営業の戦略思考力強化 |
研修ご担当 | プリンティングデバイス事業本部 プリンティングデバイス営業部 営業推進部責任者 青木 潤 様 プリンティングデバイス事業本部 プリンティングデバイス営業部 営業推進部 営業推進課責任者 堀切 宏 様 |
研修導入背景
営業の醍醐味を知っているか?“やるだけ”の営業からの脱却
1959年の創業以来、京セラは「全従業員の物心両面の幸福を追求すると同時に、人類、社会の進歩発展に貢献すること」という経営理念のもと、着実に事業を展開してきました。プリンティングデバイス事業本部では、ファインセラミックスで培った技術を活かし、世界最高性能のプリンティングデバイスの開発・製造・販売を行っています。
我々の営業は扱っている商材の特性上、立上げに必要なリードタイムの長さが特徴です。開発期間も含めると1年~3年の時間を要します。そして、全体の売り上げの大半は、海外向けのビジネスです。海外の販売会社と一緒に取り組むわけで、海外のお客様と直接コミュニケーションを取るわけではありません。そのため、お客様の要望に見合ったものを提供するために、戦略的で綿密な連携が必要になります。
ところが、近年は営業活動が事務作業的で、見積りを出すだけ、要望を聞くだけなど“やるだけ”になってしまうこともありました。本来の営業は、要望の先に何があるのかを考え、よりお客様の背景を深掘りしていく必要があります。熱意を持ってお客様の事業を成長に導き、そして社会に貢献する、そんな営業の醍醐味や楽しさを知らない営業が増えたことが最大の課題でした。
MVを選んだ理由
うちの営業教育は、うちでしかできないと思っていた。
プリンティングデバイス営業部は、10以上の課に分かれ多くのメンバーが在籍しています。OJTを長く行ってきたこともありますが、感覚的な営業活動がほとんどで、マネジメントにもバラつきがありました。そこで、営業プロセスのコアになるものだけでも「見える化」できないものかと考えていました。
当時はさまざまな研修会社を探していましたが、求めているものがなかなか見つからず難航していました。先述の通り、我々の営業は中長期に渡り綿密な戦略思考が必要です。この営業の奥深さや商材知識なしには営業教育は行えず、外部に教育を依頼することは難しいと思っていたからです。
そんな中、マーケットヴィヴィッド社(以下MV社)からは研修導入前に、当社の営業プロセスがどういうものなのかを深掘りしたヒアリングがありました。研修導入前の打ち合わせにも関わらず、我々の商材や営業プロセスの実情について知ろうとする姿勢には、深い感銘を受けました。研修テーマとなる「戦略思考」や「課題解決力」を元に、研修内容の提案をいただいたそこには我々が考える営業プロセスの最も大切なシナリオ構築の考え方が盛り込まれていました。そしてMV社のお客様に寄り添う意識、一緒にこの研修を成功に導きたいという強烈な想いを感じたのが最終的な決め手になりました。
MV研修(営業考動力研修)の感想
今までは経験値でしか得られなかったシナリオの基本、普遍の要素があった。
まずは戦略思考・課題解決力を強化するため「仮説トレーニング」を実施しました。
一昔前の営業は、現場で叱られ、指摘されることで育てられてきたものでしたが、現在はそのような経験を得られる機会は激減しています。そんな中、仮説トレーニングには戦略思考・シナリオを描くということがどういうことなのか、とある法人営業のシチュエーションをもとに、優秀な営業の共通項、普遍の考え方を教えていただきました。これによって、今までは商談回数の経験値のみで築いてきたシナリオ力を補うことができました。これがとても大きかった点です。
研修受講後も、営業現場での実践で大いに役立ったのがキーマンチェックリストです。誰がキーマンか?ということだけではなく、キーマンが何を考え大切にしているのか等、「キーマンの思考は何か」にも踏み込んだ視点も考慮されているキーマンチェックリストを提供していただきました。そして、これを個人任せにするのではなく、営業会議や内部監査などでも確認・チェックする仕組みを作り、形骸化しないようにしました。そうすることで、全体的にシナリオの精度を高めることに繋がっています。
ツール導入に連動し、案件・顧客管理もより戦略的に
ちょうど同時期に、営業管理ツールを導入しました。導入目的としては、データ蓄積をすることで、より綿密な戦略策定ができると考えていたからです。それをうまく活用できれば、お客様を点ではなく、線・面で捉え、営業戦略を考える素材としての効果が期待できると思っていました。しかし、新しいシステムを導入する場合、現場にとって有益なものだと認識できなければ、作業が増えるだけになってしまい、うまくいかないことがほとんどです。
これをうまく繋いでいただいたのが「営業ゲーム」でした。営業現場でどのように戦略を考えればよいか、意図が伝わるようにカスタマイズしていただいたことは、こちらの想定以上でした。
実施して良かった点は、案件の同時並行管理・優先付けと、フェーズ管理を学べたことです。特にフェーズ管理に関しては、今までは個人や課の裁量でバラバラな管理でしたが、「営業ゲーム」の考え方を用いて、案件の進捗段階ごとで捉えることを学びました。またリードタイムが長いため、1つの案件対応に終始してしまいがちですが、いかに複数案件を同時多重で管理していくことが重要であるか、という事にも気づかされました。大変大きな収穫です。
現在、管理ツールの活用に向けた入力徹底が進んでいます。次に、入力を前提とした成功体験を積むため、データを元に課ごとに達成に向けたKPIを考え、毎月の会議で進捗管理をしています。これらの変化は、研修を通じて達成シナリオを戦略的に考えるポイントを教えていただいたお陰と思っています。
MV研修(営業考動力研修)の効果
研修をものにした人間は成果を出し始めている。
今後は営業の必須受講科目に。
研修後、現場の戦略思考が強化されたと感じる場面が多々あります。
シナリオ力が一段と上がったエピソードとして、とある営業が、絶対に取られてはいけない重要案件を失注した時のことです。諦めの雰囲気の中、もう一度考えてみようと、担当営業・上長と一緒にシナリオを再構築していくことで、未接触だったキーマンを見つけられました。このキーマンが新たな機会をセッティングして下さり、負けた理由を論理的にデータで説明いただく中、将来の製品ロードマップを示せたことなどで、次は採用するとのコメントを最後にいただくことができました。
各営業課でも、お客様訪問やオンライン会議に向けた事前協議で、「着地」と「複数のシナリオ」を描くことが自然とできるようになっています。その考え方は受講者だけでなく、研修を受けていないメンバーや若手にも波及しているので、組織の中で文化になりつつありますね。
課の責任者へ昇進した受講者は、研修内容を咀嚼して、キーマンチェックリストやシナリオの複線化する考え方などを、課の運営・部下指導にも活用しています。また、ある営業は受講当初は伸び悩んでいる様でしたが、研修後謙虚に実践し、今や2つの課の責任者を務めるまでに成長しました。
このようにMV社の研修は大変効果的であり、さまざまなところで成果を出してくれています。
国内・海外問わず、どこに行っても活躍する一流の営業になるためにも、戦略思考が重要になってきます。そんな重要な要素を教えてくれるMV社の研修は、海外出向の必須科目としても取り入れました。
MV社への今後の期待
海外でも通用する人材の育成、MV研修はその「要」になる。
「営業力強化」に向けてサポートしてほしい。
今後の我々の市場は、ますます競合の参入が激化してくることが明白です。テクノロジーが流出した場合には、価格競争に巻き込まれることになるでしょう。そうした先々の事を常に予測して、外部の脅威や変化に対応し、強い熱意を持って戦略を考えられる人材を育成していきたいです。
そんな中でMV社の研修は我々にとって、営業力強化の根幹・要の研修として位置付けています。戦略を描き自走できる営業になるためにも、テクノロジーに任せきりではなく、人間が担わないといけない部分の「営業としての考動力」をこれからも鍛えていただきたいと考えます。